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細川 静さん

細川 静さん
立体風景画作家  細川 静さんを訪ねて
今回は、マキノ町で里山の立体風景画を製作されている細川静さんを訪問し、里山の魅力についてお話を伺いました。

里山の風景は一度でも同じ表情を見せることはなく人の心を豊かにするという魅力があります。
【お問い合わせ先】
アトリエふくちゃん工房
住  所 :〒520-1805 滋賀県高島市マキノ町坂の下654
電 話 :0740-28-0310

どのような経緯で立体風景画をつくられるようになったのですか。
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ドライフラワーや苔などを使って立体的に仕上げます

私が自然の素材を使って作品をつくり始めたのは16年前からです。当時、私は娘の経営する料理旅館で働いており、客室に飾るための花を生けていました。そこでは、花だけでなく枯木などの材料を取り入れた造形作品をたくさんつくっていました。そして、現在のようなドライフラワーを利用した作品をつくり始めたのは、料理旅館を辞めて花屋で働き始めたことがきっかけとなりました。花屋では6年ほど勤務し、仕事をする傍らドライフラワーや小石、枯木など自然の素材を生かしたリースや花かごをつくっていました。これらの作品づくりを通して、自然の素材が持つ温かみや色調などの魅力を肌で感じていました。

立体風景画をつくるようになったのは67歳の頃からでした。年齢を重ねるごとに自然の草花を使って新しい作品をつくってみたいという創作意欲や、自然がいっぱいの故郷や里山の風景を描いてみたいという思いが膨らんでいきました。その時、息子が「ドライフラワーで風景画を描いたらいいやんか」と提案してくれたのが、立体風景画をつくり始めたきっかけとなりました。立体風景画づくりを始めた当初は、実際の風景に合った材料がなかなか見つからず、材料探しにとても苦労しました。そして、風景画の材料となる植物や枯木を探したり、様々な材料を試すなど、試行錯誤を繰り返す中で現在の立体風景画に辿り着きました。

立体風景画のつくり方とその魅力を教えて下さい。
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下絵は描かずに、頭でイメージしたものをキャンバスに直接貼り付けていき里山を再現

ドライフラワーなどの自然の素材と風景画をキャンバスに融合させた立体風景画は、これまでにない手法として多くの方に興味を持っていただけました。

つくり方は、まず頭の中に里山の風景をイメージします。そして、下絵などは描かず直接ベニヤ板のキャンバスに着色された麦・粟などの穂先、ドライフラワー、苔、ススキ、木の皮、小石などを蝋で貼り付け、里山の風景を再現します。使用する材料は自宅近くの山や河原などで採取したり、花屋で購入したりしています。また、実際の風景の中にある色を再現できるように、できる限り自然のものを探しています。立体風景画の中では、普通ならば誰にも気に留められず捨てられてしまうようなものが、木となり、田となり、山となります。そして、作品の中で枯木やドライフラワーはまるで生き返ったかのようにキャンバスを彩ります。

立体風景画づくりは、心和む湖国の里山の風景や子供の頃から大好きだった故郷の風景を、自分が感じたままに立体的に表現することができます。自然の風景の中には、様々な植物が寒さや暑さ、雨風、台風などの中で耐えながら生きてきた物語があります。この物語は人の一生にも例えられると思います。日々生きていると、辛いことや悲しいことは必ず訪れます。しかし、その時々を辛抱し我慢すればいつかきっと楽しい時が訪れます。私は里山の風景の中に、将来を信じて乗り越えることの大切さを感じます。

現在どのような活動をされているのですか。
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色々な方々との出会いが最高の喜びと細川さんはおっしゃっています
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『ふくちゃん工房』の由来となったフクロウ
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アトリエの玄関を入ると作品が並んでいました

現在は、地元の小学生などを対象にした体験教室や老人介護施設での慰問を行っています。この活動では、皆さんに難しい作品のつくり方を教えるのではなく、その人に合ったレベルで作品づくりを楽しんでもらいます。

小学生の体験教室では、子供が自然の素材と触れ合うことで少しでも自然の温かみや物語を感じてもらえればと願っています。また、自分の頭で思い描いたイメージを何も無いキャンバスに、自由に表現していく創造力を身に付けてもらいたいと考えています。

老人介護施設での慰問では、年配の方に作品をつくる楽しさや里山に対する懐かしさを感じてもらい、日々の生活の中での喜びになればと願っています。

また、自宅の一部を「ふくちゃん工房」として開放しています。「ふくちゃん工房」という名前は、私がススキを使ってフクロウを製作したことから、子供達がいつしか『フクロウのおばあちゃん』を略してふくちゃんと呼んだのがきっかけでした。「ふくちゃん工房」にはフラワーアレンジメントの先生や押し絵の先生など多くの方が作品を観に来られます。中には、病気を患った方や家庭の事情で精神的に不安定な小学生や中学生など様々な状況で生きている方々も訪ねて来られます。私はそういった方々に立体風景画づくりを通して、人の心を豊かにするという里山の持つ魅力を感じてもらい、気持ちをリフレッシュしていただきたいと考えています。

これまでの作品づくりや活動をどのように捉えていらっしゃいますか。
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アトリエの窓から見える里山の風景

アトリエから窓越しに外を見ると、そこには大好きな里山の風景があります。風景の中には木、山、田んぼ、茅葺きの家と自然の世界が広がっています。風になびく木々、朝夕の光の差し込みなど、里山の風景はその時々で様々な表情を見せます。里山は一度でも同じ表情を見せることはなく、眺めているだけで感動します。辛い時があっても落ち込んでいても、里山に励まされ「また良いこともあるだろう」と思えます。

そして、これまで作品づくりを通してたくさんの方々にお出会いできたことは、何にも代え難い喜びであり、最高の幸せだと感じています。今後も人との出会いや触れ合いを大切にしながら、立体風景画を通して里山の持つ魅力をより多くの方に伝えていきたいと思います

(2006年11月取材)
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