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琵琶湖発人間探訪

代表取締役 岩田 康子さん
代表取締役 岩田 康子さん
有限会社ブルーベリーフィールズ紀伊國屋
代表取締役 岩田 康子さんを訪ねて

今回は、ブルーベリー畑に囲まれた「ブルーベリーフィールズ紀伊國屋」をはじめ、県内に 3つの自然派レストランや農園を経営する岩田康子さんを訪ね、お話を伺いました。

ブルーベリーフィールズ紀伊國屋
住所 :滋賀県大津市伊香立上龍華673
電話 :077-598-2623
定休日 :木曜日
レストラン、カフェともに8月は無休。
1月、2月は雪のためレストランは休業
ホームページ http://www.bbfkinokuniya.com/

子供たちに大地の恵みに触れる生活を

私は、35歳の時に知人からの紹介でこの土地に巡り会いました。すばらしい景観にあるこの土地に一目惚れし、ここで農業を始めたいと考えました。農業を始めようと考えたのは、子供を育てる上で人として多くの伝えるべきものがあると感じたからです。大地に落ちた種から命が芽吹き、花が咲き、その実をいただく。私は子供たちに、大地の恵みに触れ、食の大切さを感じられる生活をさせたいと思いました。
当時、ブルーベリーの栽培は関西ではまだ手つかずの分野でした。しかし、ブルーベリーのニーズはあったことから、ブルーベリーの栽培にチャレンジすることにしました。ブルーベリーの栽培では、無農薬・無化学肥料、無除草剤にこだわり、あえて困難な有機栽培の道を選びました。それは生産者として、安心して食べてもらえるものを提供したいという思いからでした。これはかつて自分が消費者として求めていたことであり、同時に、私たちの命に直結する「食」の作り手を担う農家としての使命だとも感じていました。

岩田さんが一目惚れした素晴らしい景観
▲岩田さんが一目惚れした素晴らしい景観
有機栽培で作られたブルーベリー
▲有機栽培で作られたブルーベリー
自然の恵みから得られる幸せを感じてもらいたい
岩田さん写真

私たちの農園ではお客様に「ブルーベリーの摘み取り体験」をしていただけます。
もともと日本人は農耕民族ですが、社会が発展して分業化が進み、自然の恵みに直接手を触れることもなく、見ることもなく、感じることもなく暮らすようになりました。この体験では「収穫」という農作業の一片に触れることで、自然の恵みを感じると同時に、少しでも農業の楽しさや大切さを知ってほしいと考えています。 また、「ソラノネ紀伊國屋」ではかまど体験をしていただけます。お客様ご自身で薪を割り、火を起こし、湧き水を使ってお米を炊き、お食事をしていただきます。ご家族やご友人で協力して炊いたご飯を囲む様子は、まさに昔ながらの家族団欒の姿と言えるでしょう。時間と手間のかかる作業の中で、自然と会話も弾みます。そんな幸せの原点に触れていただきたいという思いを込めているからこそ、体験をしたお子さんからの「楽しかった」「また来たい」という言葉は何ものにも代えがたい最高の宝物だと感じています。

たくさんの親子連れが摘み取り体験を楽しんでいました
▲たくさんの親子連れが摘み取り体験を楽しんでいました
若い世代の人たちに農業の担い手になってほしい

最近は、このように都市の人々と農村の暮らしを体験型観光を通じて結びつけることが「グリーンツーリズム」と呼ばれ、注目されています。私はこのような取り組みを通じて、若い人たちにもっと農業に興味を持ってもらいたいと思います。農業は私たちの命の源である「食」を支える重要な職業ですが、その現状は決して楽観できるものではありません。後継者不足による農家の廃業や輸入食料の増加により、国内の食料自給率は著しく低下しています。体力的に辛く、他の職業に比べて収入が低いとされる農業は、生業として選択されにくくなっています。
このような状況を打破すべく、最近では農業の六次産業化が叫ばれています。第一次、二次、三次産業のすべて、つまり生産から販売までを農家が担うことで、これまでより利益の出る新しい農業のスタイルを作ろうという動きです。私たちは実際にこのスタイルで「ブルーベリーフィールズ紀伊國屋」を経営しています。栽培したブルーベリーをレストランで提供する他、ジャムやパンなどに加工して販売しています。このようなスタイルが新たに農業に取り組む人たちの見本となり、若い方が農業を始めるきっかけになればと願っています。

一本一本手作りされたブルーベリージャム
▲一本一本手作りされたブルーベリージャム
これからも食の大切さを広めたい

私は今回紹介した取り組みの他にも、様々な方法で食の大切さを知ってもらう機会を作っています。店舗に様々な講師をお招きしてのセミナーを開催したり、私が各地に出向いて講演をすることもあります。また、料理教室や交流会なども積極的に開催しています。今後は「ソラノネ紀伊國屋」を社員研修の場として提供するなど、企業とのコラボレーションも考えています。自然の恵みから得られる食の大切さ、そこから得られる健康、そして幸せというものを、多くの人に伝えていきたいと思います。

(2011年8月取材)
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